米国で合計4基が本格建設工事 サマー3号機でコンクリ打設

米国のサウスカロライナ・エレクトリック&ガス(SCE&G)社は4日、バージル C.サマー原子力発電所サイトで3号機用原子炉系統設備のコンクリート打設を成功裏に完了したと発表した。同サイトでは今年3月、新たな原子力許認可システムの下では初めて、米国で約30年ぶりのコンクリート打設が2号機で行われたばかり。出力110万kWのウェスチングハウス(WH)社製AP1000となる両炉はそれぞれ、2017年後半と18年初頭の完成を予定している。これで米国で本格的な建設工事が進んでいる原子炉はワッツバー2号機、ボーグル3号機を含めて合計4基となった。

サマー2、3号機増設計画は、スキャナ社の子会社であるSCE&G社がサウスカロライナ州営電力のサンティー・クーパー社と進めているもので、WH社とCB&I社が08年にエンジニアリング・資材調達・建設(EPC)契約を獲得。昨年3月に米原子力規制委員会(NRC)が建設・運転一括認可(COL)を発給していた。

原子炉建屋と補助建屋のベースマットは厚さ6フィート(1.8m)となる予定で、250フィート×160フィートの面積に打設されたコンクリートの総量は7000立方ヤード(5350立方メートル)におよぶ。2号機での経験に基づいて安全かつ効率的に作業が進められ、約500名の作業員が43時間25分で完了したとしている。

2号機でもその後の作業が順調に進展しており、WH社は格納容器ボトムヘッドや原子炉容器支持モジュールの設置が済んだと説明。これに加えて冷却塔1基が完成間近であるほか、復水器2台の設置も完了、その他の大型モジュールや格納容器、補助建屋の作業も進んでいると強調した。


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