世界最高の分解能 名古屋大など研究グループ 小動物用PET開発

名古屋大学大学院、大阪大学大学院、また東北大学からなる研究グループは10月21日、世界最高の超高分解能を有する小動物用PET装置の開発に成功したと発表した。

0.5mmの微小なシンチレータを新型光センサーであるシリコンフォトマル(Si−PM)に独自のライトガイドを介し光学結合した検出器を開発、それを用いることで超高分解能を可能にした。この装置で小動物を撮像したところ、これまで観察が困難だった小さな部位の活動を高精度に観察することができたという。開発した装置は分子イメージング研究で、創薬研究などに威力を発揮するものと期待される。

小動物用PET装置は、ポジトロン放出核種で標識した分子プローブの分布や濃度を高い定量性で測定可能であるため、分子イメージング研究における中核機器として注目されている。しかし従来の小動物用PET装置の空間分解能は、技術的な困難さから1.5mm程度に制限されており、マウスなどの小動物の撮像を精度よく行うには不十分で、1mm以下の空間分解能の小動物用PET装置が切望されていた。


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