1号機でコンクリート打設 ベラルーシの原子力導入計画

ベラルーシの国営ベルタ通信は6日、同国初の原子力発電所建設計画で1号機原子炉系統部分のコンクリート打設が開始されたことを伝えた。フロドナ州オストロベツで120万kW級のロシア型PWR(AES―2006シリーズ)2基を建設するため、ロシアのアトムストロイエクスポルト(ASE)社が昨年7月に請け負ったターンキー契約に基づいて本格的な工事が開始。1、2号機の完成はそれぞれ、2018年夏と20年7月を予定している。

旧ソ連邦に属し、ウクライナと隣接するベラルーシは1986年のチェルノブイリ事故で多大な被害を被った。しかし、エネルギー資源が乏しいという国内事情もあり、A.ルカシェンコ政権は福島第一原発事故直後の2011年3月15日に初の原発建設でロシアとの二国間協力に合意。昨年11月には、総工費の90%をカバーする100億ドルの低金利融資をロシア政府が25年間で提供を約束するなど、同国の全面的な支援を背景に、同プロジェクトは急速な進展を遂げている。

着工に際してベラルーシは、国際的な公約に関わる準備作業や地元でのインフラ整備を完了したほか、プロジェクトに対する内閣の承認を9月30日に取得。同国の原子力委員会が原子力と放射線源の利用活動を許可したのに続いて、ルカシェンコ大統領は今月2日、同計画の建設工事開始をASE社に許可する政令に署名していた。


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