柏崎刈羽6、7審査入り 規制委 性能の「熟度」問う声も

原子力規制委員会は21日、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所6、7号機(ABWR、各135.6万kW)の新規制基準に係る適合性審査会合を開始した。

東京電力は9月27日に、規制委員会に審査の申請を行っていたが、福島第一事故炉の汚染水問題などにより、これまで非公開のヒアリング実施にとどまっていた。新基準のもと、BWRに係る審査は初めてとなる。

会合では、申請内容の説明に先立ち、東京電力の姉川尚史常務執行役が、事故を踏まえた安全対策を当事者としての「重要な責務」と認識し、自ら安全性向上に努める決意で規制委による審査に臨む姿勢を示した。

同社は、敷地周辺の活断層評価、地震・津波評価、その他の自然現象に対する損傷防止対策、重大事故対策と有効性評価など、新基準を踏まえた対応状況を説明した。

これに対し、規制側からは、炉心損傷発生時の格納容器破損防止対策として設置するフィルタベント設備に関し、地元安全協定に基づく了解が必要との申請時の条件に鑑み、性能の「熟度」を問う声もあった。

東京電力は、模擬粒子を用いた流動試験で放射性物資の除去効率を確認済みであることなどを説明した。


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