「安全と利用を促進」 有志者により設立 ウェッブ通じ交流を

原子力に関わる有志者により設立された「原子力の安全と利用を促進する会」のシンポジウムが11月27日、東京大学の本郷キャンパスで開催され、同会会長となる元文部大臣の有馬朗人氏が発足を記念して挨拶に立ち、福島の事故を契機に「もう一度原子力を見直す」よう、会場に集った約300名の参加者らに呼びかけた(=写真)。

有馬氏は冒頭挨拶で、まず、原子力事故の影響で避難を余儀なくされている周辺住民の苦労を見舞うとともに、国内原子力停止に伴う石油輸入増による国富流出、電気料金の値上げ、地球温暖化などへの懸念を述べた。その上で、全国関係諸機関や志を同じくする人たちの協力で結成された「促進する会」の今後の活動に向け、原爆の惨禍にも言及しながら、「人類の福祉のため」との原点に立ち返り、「心を1つにして」改めて原子力平和利用を考え直すよう訴えかけた。

シンポジウムでは引き続き、「チェルノブイリに学ぶ福島の復興の促進」をテーマに討論が行われた。

「促進する会」は、主にウェッブ・プラットホームを通じた技術・商工の交流、人材交流、情報発信・提言を活動の柱とし、原子力安全技術と利用技術の促進を啓発していく。活動内容は今後、同会ウェッブサイト(http://www.p−nsu.org/)に公開される。


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