原災復興で関係機関の連携求め 原子力委

原子力委員会は17日、12月20日に閣議決定された「原子力災害からの福島復興の加速に向けて」について、内閣府の原子力被災者生活支援チームより説明を受けた。

今後の福島再生に向けた全体像を示すもので、基本方針として、(1)早期帰還支援と新生活支援の両面で福島を支える(2)福島第一原子力発電所の事故収束に向けた取組を強化する(3)国が前面に立って原子力災害からの福島の再生を加速する――ことを挙げ、地元と十分に協議した上で、避難指示解除などを実現し、中長期・広域の地域の将来像を示し、福島再生の道筋を順次具体化していくこととしている。

原子力委員からは、各機関で連携を取り、福島の住民や海外の人がどのように感じるか心に留めつつ取り組んでほしいとの意見があった。

同委が17日に発行したメールマガジンで、秋庭悦子委員は、14万人もの被災住民が、3回目の新年を避難先で迎えることを重く受け止め、「元の住まいに『戻る』、『戻らない』の選択を含めて、少しでも早く安心して暮らせるように、あらゆる方策を尽くさねばならない」などと述べている。その上で、事故によって国や事業者への信頼が損なわれたことを憂慮し、「国民の信頼醸成の仕組み」の具体的制度化を求めている。


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