燃料プール遮へい強化を 福島第一・4 規制委、対策の必要性確認

原子力規制委員会は、5日の定例会合で、福島第一発電所4号機の使用済み燃料プールからの燃料取り出し作業(=写真)の現場状況について、建屋内の空間線量低減のため、方向依存性と核種のエネルギーに応じた適切な遮へいを検討していく必要があること等を確認した。

福島第一4号機の使用済み燃料プールからの燃料取り出しは、1月末時点、264体(うち使用済み燃料242体、新燃料22体)が共用プールへ搬入済みとなっている。規制庁が5日に説明した4号機燃料取り出し作業現場の空間線量調査結果によると、線源となる核種の同定と、位置推定のための放射線スペクトル分析で、プールの上ではプールからのコバルトが支配的な核種で、それ以外では、床上のセシウムが被ばくに影響することが判明したとしている。その上で、代表的な作業エリアとして、燃料取扱機と作業台車の上に、12mm厚の鉛板を設置したところ、作業台床ではコバルト60が約3分の1に低減するなど、効果が確認されたとしているが、建屋内には、数百マイクロSv/hの高線量箇所もあることから、規制庁では今後、遮へいだけでなく、除染や柵の設置による処置も必要と指摘している。


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