【原子力ワンポイント】 広く利用されている放射線(23) 緑黄色野菜や果物の摂取で免疫力上がる

ルイ・パストゥール医学研究センター宇野賀津子先生は、福島県における学習会で、「緑黄色野菜や果物をしっかり摂取すると、がん化抑制の最後の砦となる免疫力が高まり、低線量放射線の害を効果的に克服できる」と話をされているそうです。

ゆりちゃん 免疫って何ですか?

タクさん 免疫とは、病気の原因となるがん細胞、ウィルス、細菌などから体を守るものです。免疫は、体内に侵入した病原体や体内で生まれるがん細胞などに対して相手を特定せずに攻撃・排除するシステム(自然免疫)と自分の体内に侵入した病原体などを覚えていてそれを特異的に攻撃・排除するシステム(獲得免疫)に大別されます。自然免疫を担う主な兵士(細胞)には、病原菌を食べて殺すマクロファージおよびウィルスや異常な細胞(がん細胞)を見つけて攻撃するナチュラルキラー(NK)があります。一方、獲得免疫を担う兵士(細胞)には、一度出会った病原体やがん細胞を狙って攻撃するキラーT細胞およびキラーT細胞の増殖を助けるヘルパーT細胞があります。初期のがんの抑制には自然免疫が、また大きくなったがんには獲得免疫がそれぞれ重要な役割を果たしています。

ゆりちゃん このような免疫力を上げるにはどのような方法があるのですか。

タクさん 宇野先生は、ご自身のインターフェロン(たんぱく質の一種で免疫と深い関係)がどのようなときに増え、また減るか、25年間にわたって測定した体験から、心理的なストレスが免疫力を下げる大きな要因と認識し、この影響を緩和する方法として「笑い」、「イメージ療法」、「化粧療法」、「ハンドマッサージ」、「がんを抑制、また再発を防ぐ食事」など、日常生活で比較的簡単にできる対処の方法を提案しています。免疫学者の安保徹(新潟大学教授)さんは、著書「病気にならない三大免疫力」の中で「野菜は、体の中から活性酸素を奪い組織を沈静化させ、副交感神経を刺激し、リラックス(ストレスを緩和)させる」と述べています。米国では、国立がん研究所が1990年より「デザイナーフーズ計画」を実施し、表1に示すような抗酸化食、つまり緑黄色野菜や果物をしっかり摂取することを推奨してアメリカのがんによる死亡率減少に貢献しました。宇野先生は、著書(低線量放射線を超えて――福島・日本再生への提案)の中で、「福島県は抗酸化能の高い野菜や果物の産地です。放射線量を測って、特に問題のない野菜果物は大いに食べよう」、と提案されています。

原産協会・人材育成部


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