MOX工場建設は凍結 米エネ省の2015年度予算要求

米エネルギー省(DOE)が4日に公表した2015会計年度(今年10月〜15年9月)の予算要求額について、米原子力エネルギー協会(NEI)は小型モジュール炉(SMR)開発に対するDOEの盤石な支援姿勢を賞賛する一方、6割方完成したMOX燃料製造工場(MFFF)については「建設作業を凍結状態に置く」ための予算しか要求していないとして落胆の意を表明した。

MFFFはDOEの国家核安全保障局(NNSA)が兵器級余剰プルトニウム処分戦略の一環として、2007年からサウスカロライナ州サバンナリバーで建設していたもの。年間3.5トンのプルトニウムを民生用原発のMOX燃料に転換し、安全かつ効果的に処分することが目的で、昨年4月には同工事を請け負ったショー・アレバMOXサービス社が、外部構造となる屋根部分に最終層用のコンクリート注入を完了したところだった。

しかし、建設前の04年当時に18億ドルと試算されていた総工費は07年の見積で48億ドルに上昇。米国会計監査院(GAO)は昨年2月、MFFFの建設コストが近年さらに20億ドル増加したとして、財政的危険性の高い政策プログラムの1つに挙げた。同年6月の2014会計年度予算要求では、管理ミスを問われた同計画の予算は1億8300万ドル分の削減となったほか、完成までに77億ドルかかるとの見通しもあった。15年度予算では、NNSAの核不拡散活動予算16億ドルの中からMFFF計画を凍結保持するための経費が賄われるが、請負業者の間では、建設休止は計画の終了に等しいとの見方が広がっている。

NEIは、あらゆる技術的側面からMOXプログラムを安全かつ成功裏に行えることは保証されていると強調。今回の政府方針と予算により、安全保障上重要な使命が果たされなくなるほか、プルトニウムが核兵器に転用可能な状態で放置されるとし、MFFFを是非とも完成させるべきだと政府に訴えている。


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