輸入依存脱却めざす バルトセミナー 原子力選択肢排除せず

外務省は11日、バルト三国と日本の相互理解を深める「日・バルトセミナー」を東京・早稲田大学小野記念講堂で開催した(=写真)。第6回となる今回はエネルギー安全保障をテーマとし、日本とバルト三国それぞれの政策を踏まえた協力のあり方について議論した。バルト三国では共通してロシアからのエネルギー輸入に依存しており、脱却をめざして協力を進めている。

エストニアのT.ヴェスキマギ・エルリング社(送電会社)社長は、妥当な価格でのエネルギー安全保障を確保する上で、北欧や中欧と電力系統を同期させて電力の共通市場を築くことが重要だとした。

ラトビアのR.シュヌカ・経済省エネルギー部長は、需要側と供給側双方向の対談を深め、国際機関の協力を得ながらエネルギーインフラの構築を進めていきたいとした。

リトアニアのN.ウドレーナス・大統領経済担当首席顧問は、バルト諸国エネルギー市場相互接続政策(BEMIP)などを通じエネルギー競争力を高めていきたいとの展望を語った。

パネリストを務めた蓮見雄・立正大学教授は、EU諸国と比較して日本はエネルギーの買い手としての備えが不足しているとし、供給源の多角化や消費国の協力など外交的な備えと再生エネルギー実用化やエネルギーミックス多様化など内政的な備えがあれば、安定供給源として「ロシアカード」は有効であるとした。

原子力発電の可能性については3か国とも、経済的な妥当性などを検討しつつエネルギー選択肢として排除しないとの見解を示した。


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