核物質最小化への貢献に協力 日米が共同声明

礒崎総理補佐官とモニーツ米エネルギー省長官は24日、第3回核セキュリティサミット開幕に先立ち、世界的な核物質最小化への貢献に関する日米首脳による共同声明を発表した。

声明では、日本と米国が共通の目標である核テロの阻止に向け、二国間の核セキュリティ作業グループや地球規模脅威削減イニシアティブ(GTRI)などの活動を通じて、核セキュリティを強化し更なる協力を進めることについて再確認した。

また、日本原子力研究開発機構(JAEA)の高速炉臨界実験装置(FCA)から、高濃縮ウラン(HEU)及び分離プルトニウムを全量撤去し処分することを同日表明したことにも触れた。これらの核物質は米国に安全に輸送された後、セキュリティの強固な施設でより機微でない形に完全に転換するとしており、プルトニウムは最終処分に向けて処理、HEUは低濃縮ウラン(LEU)に希釈して民生目的に利用する。日本はFCAの特殊な核物質を全量撤去することを決断したことにより、世界的な核セキュリティの継続的な向上への指導力を示したとしている。同日行われたサミットの政策シミュレーションの場で、安倍晋三首相とオバマ米大統領は、同共同声明は今回のサミット全体における最大の成果とも言え、日米両国で世界に対し進むべき方向を示せたとのことで同意した。


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