子ども関連相談最多 1年分の結果集計 被ばく電話相談で

放射線医学総合研究所は3月20日、福島第一原子力発電所事故発生から1年間に寄せられた電話相談内容の集計・分析結果をまとめた。同所ホームページ(http://www.nirs.go.jp/)でも見ることができる。

放医研では、原子力事故発生に伴い、放射線被ばくに関する質問が殺到したのを受け、専門的知識の提供や助言を行うことを目的として、一般向けの電話相談を開始した。今回、集計されたのは、事故発生から4日後の11年3月15日から12年3月31日までの1年間に寄せられた相談で、計約1万7千件に上っている。

集計結果によると、相談者の居住(被災)地の判明したもののうち、福島県は約3割で、他県では、放医研の所在する千葉県からの相談が多かった。

相談内容は、「環境からの被ばく」、「放射線の測定と評価」、「除染や被ばく予防」、「食品・水」、「様々な活動」、「特定の対象者別の相談(子どもなど)」、「その他」、「相談以外(要望・クレームなど)」に大括りし、1回の通話で多くの内容を含むことから、複数択一でコード分類した。その結果、「福島原発周辺以外の場所での過去の被ばく」、「子ども(妊娠・育児・学校等)」、「食生活全般」などの相談内容が1年間を通じて多く、特に、最も件数が多かったのは「子ども」で、計4691件にも達した。また、相談者の性別が判明しているもののうち、約6〜7割が女性で、期間を通じあまり変動はなかった。

相談対応時間の長いものとしては、「原爆・チェルノブイリとの比較」(平均23.9分)、「ホットスポットの汚染状況」(同20.8分)、「家屋の除染方法」(同19.6分)などがあげられた。


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