地下水のくみ上げを順次開始 地下水バイパス計画

東京電力は9日、福島第一原子力発電所の地下水バイパス計画の実施に向けて、検査のための地下水のくみ上げを開始した。同社は同日午前に現場確認し、異常のないことを確認したうえで作業を開始したもの。

地下水は、福島第一発電所の山側に掘られた12か所の井戸からくみ上げられ、一旦タンクに貯留し、1か月程度、運転手順の確認や水質の詳細な分析を実施した上で、排水を行う計画だ。

地下水バイパス計画は、汚染水対策の柱のひとつといえるもので、原子炉建屋などに流れ込み、汚染水に変わる前の地下水を井戸からくみ上げて、海に放水するもので、計画の実施にあたっては、福島県内の漁協から、地下水バイパス水の排出運用目標を明確にして厳重に守ることなどが要望されていた。

県漁連の要望に対し、同社は、定例モニタリングの確認結果に基づいて運用方法をしっかりと遵守すること等を回答していた。


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