モックアップ試験結果発表 原燃再処理

日本原燃は3月31日、新型ガラス溶融炉のモックアップ試験結果を発表した。同社再処理事業所内に昨秋しゅん工したガラス固化技術開発施設に据え付けられた新しい試験炉で、11月から2月まで模擬廃液を用いて実施した第1段階となる試験で、目標となる運転を確認できたなどとしている。

新型ガラス溶融炉は、白金族元素の流下性を向上させる観点から、炉底部の構造を現行の四角錐から円錐に改良するとともに、傾斜角度も45度から60度に変更し、炉底部に高周波加熱コイルも追加設置されている。

試験は、模擬ビーズ、低模擬廃液、高模擬廃液と段階的に行われ、炉の熱特性、ガラスの流下性、安定運転などを確認した。温度管理では、現行炉との比較評価のため、現行炉がこれまで実施してきた炉底低温運転を新型炉でも踏襲したところ、電力を調整することによりガラス温度と気相温度を目標温度に調整できたほか、ガラスの流下性についても、流下回数を重ねても良好で、白金族が炉底部に堆積した傾向は確認されなかった。

今後、試験結果をもとに、新型ガラス溶融炉の導入に必要となる試験項目を検討した上、次段階に進むこととしている。


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