NMP3計画の申請取り下げ 米ユニスター社

米原子力規制委員会(NRC)は4日付けの連邦官報で、ユニスター社が要請していたナインマイルポイント原子力発電所3号機(NMP3)増設計画の建設・運転一括認可(COL)申請取り下げを承認したことを明らかにした。これにより、ニューヨーク州で仏アレバ社製・革新的動力炉(EPR)の建設を目指した同計画はキャンセルされるとみられている。

仏電力(EDF)と米国籍のコンステレーション・エナジー(CE)社による合弁事業体であるユニスター社は2008年9月、米国向けEPR設計を採用したNMP3増設計画でCOLを申請。しかし、同社が同様にEPRを採用して進めていたカルバートクリフス原発3号機(CC3)増設計画が政府による融資保証制度適用の最終審査に残ったことから、同社はこちらを優先して進めるために、NMP3のCOLについては09年に審査の一時停止をNRCに申し入れていた。

その後CE社は、融資保証適用にともなう条件の実行は不可能だとして10年9月にCC3増設計画から撤退。外国資本であるEDFが単独オーナーとなったユニスター社がCOLを受領することはできないため、現在、米国籍のパートーナーを模索中だが、審査の遅れたNMP3計画については13年11月にCOL申請の取り下げをNRCに要請。今回それが認められたと見られている。

米国では昨年、コマンチェピーク増設計画とシアロンハリス増設計画で事業者がCOL審査の一時保留を申請。また、グランドガルフ増設計画やリバーベンド増設計画、キャラウェイ増設計画では09年に審査の一時中断が発表されている。


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