困難乗り越え帰村目指す 遠藤雄幸・福島県川内村・村長

川内村は、福島第一発電所から20〜30kmほどのところに位置しており、除染と時間の経過により放射線レベルはだいぶ下がってきている。

2012年1月31日、戻れる人から村に戻ろうと呼びかける「帰村宣言」を発出した。まずは行政機能を戻し、帰村環境を整えていこうと努力してきた。

震災から丸3年が経った今、自分のふるさとなのにもかかわらず「逃げる」ことよりも「戻る」ことのほうが困難なことだと感じている。

これまで220億の除染費用をかけてきたが、これ以上に費用のかかる森林除染はできるのか疑問が残る。また、野菜市場を含め4社が川内村で操業を開始したが、以前は村の総生産高75億のうち10億が農業によるもので、農業が生活の中心だった。村での生活を取り戻すには、インフラ整備をもっと進めていかなければならない。

川内村は自治体として存続できるのか自問する中で、村に住み続ける誇りや意義をどう取り戻していったらよいのか探っている。補償も重要だが、それ以上に生きる意欲や目標を見失わないことが大切となってくる。短期的・集中的な投資で帰村できる環境を整えていき、「戻る」「戻らない」の対立構図を生み出さないようにしていきたい。

これまで多くの支援をいただいたことに対して感謝の気持ちを忘れることなく、復興と新しい村づくりに邁進していくことが恩返しではないかと思っている。


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