個人線量の推定示す 原子力機構他

日本原子力研究開発機構と放射線医学総合研究所は4月18日、福島県内の避難指示区域からの帰還後を想定した代表的生活パターンで、空間線量に0.7を乗ずることによって個人線量が推定されるといった実験的調査結果を発表した。

調査は、13年9月、空間線量率の違いを考慮し、田村市、川内村、飯舘村の居住区域、避難指示解除準備区域、居住制限区域に当たる計28地域で行われた。その中で、代表的生活場所として、住居、屋内職場(学校、公民館等)、屋外職場(農地、山林等)を選定し、サーベイメータによる空間線量率、調査員やファントムに装着した線量計による個人線量の測定などを実施したところ、「標準的な体型の成人男性が着用した個人線量計で実測した積算個人線量」と、「ファントムに取り付けた個人線量計で実測した積算個人線量」のいずれも、概ね「空間線量率から推定される積算空間線量」に0.7を乗じた値となった。

また、調査地点の測定値と、仮定した生活パターンによる年間被ばく線量の推定では、例えば、川内村のある地点で、農業、林業、教職員、高齢者の別にみた場合、1.8〜5.5mSvの範囲となっており、行動によって異なることなどがわかった。

調査結果は、その後の除染状況や現在の空間線量率を反映したものではなく、不確かさも考えられるが、帰還後の住民被ばく線量評価に際し、個人線量を用いることを基本とする原子力規制委員会の考え方に立ち、参考となるものと思われる。


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