地下水バイパス計画始動 水質確認海洋放出 汚染水対策に一歩

東京電力は21日、福島第一発電所の原子炉建屋内における滞留水を抑制する対策となる地下水バイパス計画で、一時貯留タンクにくみ上げられた地下水の水質確認が運用基準値を満足したことから、海洋への排水を開始した。(=写真)

同社は14日の本店定例会見で、第三者機関によるタンク貯留水の詳細分析結果を公表し、漁業組合や自治体に説明の上、「準備ができ次第排水する」考えを示していた。

地下水バイパス計画は、山側から海側に向かって流れる地下水を原子炉建屋よりも山側の井戸でくみ上げ、一時貯留タンクで水質に問題のないことを確認し放出するものだ。

地下水バイパスの運用開始を受け、同社福島第一廃炉推進カンパニー・プレジデントの増田尚宏常務執行役は、汚染水増加抑制対策の中でも重要な位置付けとの認識から、設備管理に慎重を期し、取組状況についての説明に努めていくとするコメントを発表した。


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