新型原子力砕氷船を建造へ ロシア

ロシア統一造船会社(USC)の一部であるバルト造船所は7日、北極圏の海と河川の両方で使用出来る新世代の原子力砕氷船建造プロジェクト「22220計画」で、最初の2隻の建造契約を原子力総合企業ロスアトム社から獲得した。

同プロジェクトで建造される「LK―60」は全長173.3m、幅34mという最大規模の砕氷船で、出力17.5万kWの小型原子炉「RITM―200」を2基搭載予定。北極圏における国益の防護と戦略的保障を目指すロスアトム社が、長期間の航行が可能な砕氷船開発のために昨年1月に入札を実施した。

しかし、入札要件を満たした応札会社がバルト造船所のみであったことから、同社が総額860億ルーブルというこの建造計画を受注。北極圏のムルマンスク市に世界で唯一の砕氷船団を保有するアトムフロート社へ、2020年までに2隻のLK―60を納入することになった。

なお、バルト造船所ではすでに、12年に約370億ルーブルで請け負った同型の試験船「ARCTICA号」の起工式を昨年11月に実施。15年の11月に進水し、17年12月にもアトムフロート社に引き渡す計画である。


お問い合わせは、政策・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで