国内若手人材の国際化を標榜 原産協会 「次世代によるグローバル・トーク」

原産協会では、日本の若手人材の国際化ならびに将来のリーダー育成支援に資することを主な目的として、第47回原産年次大会の機会を利用し、4月16日、「次世代によるグローバル・トーク」を初めて開催した(=写真)。

ここでは、ゲストに世界原子力協会(WNA)のアニエッタ・リーシング事務局長を招き、日本の原子力界の若手男女合わせ10名(研究機関4名、電力会社1名、メーカー1名、商社1名、建設会社1名、団体2名)が参加して、英語で討論を行った。

今回、ファシリテーター(司会進行役)として参加した、電力中央研究所原子力技術研究所放射線安全研究センター主任研究員の荻野晴之氏に参加の印象等を寄稿していただいた。

◇   ◇

第47回原産年次大会のサイドイベントとして、「次世代によるグローバル・トーク」が東京国際フォーラムで開催された。筆者がこの企画を知り、ファシリテーターとしての参加を依頼されたとき、東京電力福島原子力発電所事故を経験した若手が抱える想いを世界のリーダーに直接伝える機会にしたい、そのために率直な討論が行えるような雰囲気作りに貢献したいと考え、これを引き受けることにした。

当日の討論では、リーシング女史の出身国であるスウェーデンにおけるチェルノブイリ事故後の原子力に対する信頼回復や最終処分場の選定プロセス、原子力のリスクと便益のバランス、集団では健康影響が検出されない程度の放射線被ばくにおける個人の発がんリスクの捉え方、若手のモチベーション維持などが焦点となった。

女史は、自らの経験を交えながら全ての質問に丁寧に回答されていたのが印象的だった。そして、「これからの時代を切り拓いていくのは次世代の貴方たちリーダーであり、福島の経験を恥じること無く、誇りを持って世界に発信していって欲しい」との心強いメッセージをいただいた。

本討論会に参加した若手からは、「国際的な観点からの考え方は刺激的であった」、「世界の中での自分の仕事の立ち位置や今後の原子力の動向について広い視点で考える良いきっかけとなった」という声が聞かれた。

今後も同様な討論会が設定され、国内若手人材の国際化とリーダー育成の支援、若手人的ネットワークの構築が促進されることを期待する。

◇   ◇

なお、当協会は、若手の国際化支援の一助として、世界原子力大学夏季研修(英国で六週間)への参加費助成を行っており、その支援により今夏も3名の若手(35歳以下)が参加予定だ。


お問い合わせは、政策・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで