カリーニン1の運転期間を延長 ロシア

ロシアの原子力総合企業ロスアトム社は1日、モスクワの北西約280kmの地点で稼働中のカリーニン原子力発電所(=写真)1号機(100万kW)の運転期間が2025年まで10年間延長されたと発表した。

ロシアでは原子力発電所の設計上の耐用年数は30年間が標準とされており、1984年に運開したロシア型PWR(VVER)であるカリーニン1号機は6月27日に連邦環境・技術・原子力規制庁(ROSTEKNADZOR)の許可を得て、合計40年の稼働が可能になった。ロシアで民生用原子力発電所の操業を担当するエネルゴアトム社によると、同炉の運転期間延長計画は2009年末にロスアトム社から承認され、それ以降、定検時を利用して5年計画で同炉の設備を近代化する作業を実施してきた。

取り替えを行った機器はタービン発電機のコンデンサー、原子炉の制御・防護システム、自動プロセス制御システム、輸送用エアロックなどで、使用済み燃料貯蔵プールの修理も実施。これらに加えて、配管や弁、建屋、その他の構造物についても残留寿命をチェックしたとしている。

同原発では現在4基の100万kW級VVERが稼働中。1号機と同型の2号機も16年12月に設計寿命を迎えることから、運転期間の延長が行われると見られている。


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