LNG、再稼働に左右 エネ研まとめ国際市場展望 化石燃料の取引動向

日本エネルギー経済研究所は10日、15年までの石油、天然ガス、石炭の国際市場展望を発表した。

石油については、世界経済が3%台で安定的に成長を続ける見通しから、需要も堅調に増加するものとみている。一方で、今後のイラク情勢を、最大の地政学的リスク要因としており、その動き次第では、一段の高値展開の可能性があると警鐘を鳴らしている。

天然ガスについては、緩やかながらも世界全体では需要増が続くものとみており、原油価格の動き次第で、LNG輸入価格が上昇する可能性や、ウクライナ情勢の展開を地政学的リスクとして指摘している。また、日本における取引量増加の最大要因を、原子力発電停止の代替によるものとみており、今後の再稼働が大きく影響するとしている。

石炭については、一般炭需要がインドやASEAN諸国を中心に増加し輸入も増加するが、中国では需要・輸入の伸びが減速するなどとみている。また、供給過剰にあることから、需要に見合った供給が可能だとする一方、大気汚染、CO排出など、環境問題を指摘している。


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