防城港1と福清1の建設が進展 中国

中国の二大原子力企業である中国広核集団有限公司(CGN)と中国核工業集団公司(CNNC)がそれぞれ、4〜5年前に着工した第2世代改良型設計の原子力発電所建設工事が佳境を迎えている。

中国の原発サイトとしては最西端に位置する広西省チワン族自治区の防城港原子力発電所では、環境保護部の核安全局(NNSA)が1号機のコールド試験準備に向けて、9日に安全点検を行った。同炉は広東大亜湾や嶺澳原子力発電所の建設を通じてフラマトム社(現アレバ社)からもたらされた技術を元に、CGNが国産化した出力108.7万kWの「CPR1000」で、2010年7月に着工。昨年7月には初めて蒸気発生器の据え付けが行われるなど、1年後の営業運転開始を目指して作業が急ピッチで進められている。

今回の安全点検では、(1)設計(2)品質保証(3)建設(4)起動――の4分野で点検チームが文書チェックと従業員への聴き取りを実施。同サイトにおけるコールド試験準備と安全・品質保証の状況が要件を満たしているか審査したとしている。

一方、CNNCの9日付けの発表によると、台湾島の対岸に位置する福建省の福清原発建設サイトでは、1号機の初臨界達成を控え、5日間の起動試験が進展中。NNSAから許可が下り次第、臨界条件を達成するための手順が開始される。

同炉はCNNCが自主開発した秦山T原発(PWR、30万kW)を100万kW級にスケールアップした「CP1000」で、08年11月に同型の2号機とともに着工。5月31日に157体の燃料集合体装荷作業を始めるなど、起動段階に入っていた。


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