米社が中国との連携強化 事業機会の拡大見込み

米テキサス州を本拠地とするエンジニアリング会社のシカゴ・ブリッジ&アイアン(CB&I)社は16日、中国の原子力発電所開発における協力・協調関係促進を目的とした覚書を中国核工業集団公司(CNNC)と締結したと発表した。

2012年に買収したショー・グループを通じて、同社はCNNCが浙江省で保有する三門原子力発電所など、中国で建設中のウェスチングハウス社製AP1000・4基に対してエンジニアリング・資材調達・建設・プロジェクト管理(EPCM)サービスを提供中。CNNCが独自開発技術で国際市場でのプレゼンス拡大を目指す一方、20年までに5800万kWの原子力設備という中国国内の計画からCB&I社に提案される事業機会も、CNNCとの新たな協力覚書により一層拡大・多様化していくとの思惑に基づいている。

今回のCB&I社の協力分野は、(1)CNNCが中国で運転中の原子力発電所への運転・保守支援サービス(2)CNNCが中国で保有、あるいは建設を計画しているAP1000原子炉へのEPCM(3)原子炉国際市場の開拓(4)米国と中国における人材育成プログラムと人材交流管理――など。

CB&I社は現在、中国で原発を所有・運転する国営原子力企業3社のうち2社と協力関係を構築。CNNCのほかに、中国電力投資集団公司(CPI)と昨年、中国で原子力発電所を建設するための合弁事業体を設立した事実に言及している。


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