3Dプリンターに対応 島津製作所がX線CT 卓上タイプ開発

島津製作所は14日、コンパクトな卓上タイプで、樹脂製品、骨、歯、医薬品などのサンプルを素早く3次元観察できるマイクロフォーカスX線CTシステム「inspeXio SMX―90CT Plus」(=写真)を発売した。

マイクロフォーカスX線CTシステムは、微小焦点のX線発生装置とX線検出器との間でサンプルを回転させ、観察したデータを元にサンプル内部の3次元構造を再構成する装置だ。

近年、3Dプリンターが普及しつつあり、3次元内部構造を持った樹脂部品を製作できるようになったが、複雑な内部構造を持つため、その構造が正常かどうかを外部から観察し判断することが困難だった。また、骨粗しょう症などの病気に関する骨組織の観察や、骨補強材の構造解析にもCT画像が利用されており、今後も生体素材向けのCT装置のニーズが高まりつつある。これらを背景に、新発売のシステムでは、簡単にサンプル内部の3次元構造を観察できる基本設計に加え、独自の高い操作性と、超高速演算システム「HPC inspeXio」を標準搭載することで、「誰でも」、「簡単に」、「美しい」CT画像を、「素早く」実現する。さらに、コンパクトサイズでありながら、開口部には、垂直方向と奥行き方向に、それぞれ200mm以上のスペースがあり、最大で直径160mm×高さ100mmのサンプルも容易にセッティングできるほか、ドア・インターロック機能の装備により、X線被ばくへの対策も万全だ。


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