「福島事故と原子力のリスク」で新刊 システム懇

研究・技術者ОBらで構成する原子力研究システム懇話会はこのほど、「NSAコメンタリーシリーズ『福島第一原子力発電所事故と原子力のリスク』」を刊行した。

本書は、題名のごとく、福島の原子力事故の状況と課題について、既出の報告書も踏まえながら述べているが、冒頭、元原子力安全委員長の故内田秀雄氏の回想録などに基づき、日本と米国の軽水炉の開発と安全確保の歴史を振り返り、今後のリスク評価と安全目標の議論へとつなげている。

同懇話会では、これまでも、NSAコメンタリーシリーズで、原子力とリスクに関する刊行物を出しているが、今回、福島第一原子力発電所事故を踏まえ、その前後におけるリスク評価の状況や、自然災害との複合事象について述べ、今後の取組として、PRA手法の活用や、新規制基準への適合と地域防災との整合性、若手・中堅技術者の育成に向け、「技術ガバナンス」の確立などを提唱している。

本書は、原子力システム研究懇話会のホームページ(http://syskon.jp/)からもみることができる。また冊子版の頒布(有料)も受け付けている。


お問い合わせは、政策・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで