4基目の建設で中国と協力協定 アルゼンチン

中国核工業集団公司(CNNC)は22日、アルゼンチンが入札準備中の4基目の原子炉建設に中国が協力するという協定を両国政府が18日付けで締結したと発表した。アルゼンチンの計画投資省も18日に同様の発表をしており、双方ともに協力の対象は加圧重水炉であるとしている。

アルゼンチンでは稼働中の原子炉2基および試運転中の1基すべてが、カナダ製CANDU炉を含めた加圧重水炉。CNNCも秦山V期原子力発電所でカナダ原子力公社から導入したCANDU炉2基を操業中であるなど、双方が加圧重水炉の運転で経験がある。

このため、今回の協定により、アルゼンチン国営原子力発電会社(NA―SA)が将来炉の設計者、アーキテクト・エンジニア、建設業者、運転事業者の役割を担う一方、CNNCは建設計画への長期的融資を通じてNA―SAに機器・サービスを提供するなどの支援責任を負うとした。

しかし、計画投資省のデビド大臣は協定調印の前日、準備状況に関する発表の中で、「CNNCは我が国初のPWR建設で予備的な有資格企業五社のうちの1つだ」と発言。これまでの重水炉路線と並行して軽水炉の導入を示唆しており、4基目は加圧重水炉、その後の5基目が軽水炉になるとの見方が出ている。


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