ガンマ線を迅速に可視化 早大と浜ホト コンプトンカメラを開発

早稲田大学と浜松ホトニクスは23日、共同研究で、「目に見えないガンマ線を迅速かつ正確に可視化する」ガンマ線撮像用コンプトンカメラで、サイズ・重量はほぼ同じに保ち、解像度・感度を格段に向上させることに成功したと発表した。同学が新たに開発した「3次元シンチレータ方式」を採用し実現した。

原子力災害に伴う除染作業のため、浜松ホトニクスは昨秋、放射性物質の分布を可視化する携帯型のガンマ線コンプトンカメラを発表したが、開発から短期間で装置化したため、解像度では、例えば、5m先に1m離れて局在するホットスポットの分離が困難など、やや劣っていた。新カメラでは、5m先にあるホットスポットで70cmまで分離可能となり、感度も約70%向上した。浪江町の森林でのフィールドテストを行い、放射性核種のスポット状集積撮影で効果を確認。除染目的、環境計測に加え、重粒子線治療におけるリアルタイムモニターや、人工衛星搭載による宇宙サーベイ観測も期待できるとしている。


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