東電の原子力安全改革、一層加速を クライン監視委員長

東京電力は1日、原子力安全改革プランの14年度第1四半期の進捗状況を発表した。

福島第一原子力発電所については、4号機使用済み燃料プールからの燃料取り出しが順調に進んでいるほか、汚染水問題も課題を着実に処理されており、これら課題解決のため、4月に発足した廃炉推進カンパニー内のプロジェクト体制の設置と、そのマネジメント強化が図られていること、また同時に海外の知見・経験導入にも取り組んでいると評価している。一方で、3月末に発生した死亡災害以降、人身災害が期間中に4件起きていることなどから、特殊な環境に必要な教育・訓練が不十分とみて、今後、安全管理教育の充実を図る必要があるとしている。

今回進捗報告に対し、社外有識者からなる改革監視委員会のデール・クライン委員長(元米国NRC委員長)は、「原子力安全改革は着実に進捗しているものの、改革の一層の加速化が必要」などとコメントし、(1)経営層の安全文化(2)「事故炉の廃止措置」に合わせた運営・安全管理体制の構築(3)柏崎刈羽における福島第一事故の教訓を踏まえたさらなる安全性向上(4)国内外コミュニケーションのさらなる強化――について助言している。


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