サマー増設計画に1年以上遅れ 米国

米国で数十年ぶりの新設計画として建設中のV.C.サマー2、3号機増設計画(出力110万kWのウェスチングハウス社製AP1000×2基)に、1年以上の遅れが生じる可能性が出てきた。

事業者のサウスカロライナ・エレクトリック&ガス社を所有するスキャナ社が11日付けで明らかにしたもので、2016年と19年に予定していた両炉の商業運転開始が、それぞれ18年後半〜19年前半、およびその12か月後になるとの見通し。改定版の日程とコスト見積が最終的に今年後半に提示される見込みであるため、同社は改定にともなう保有コストやキャッシュフローを再評価・調整する考えだ。

同社によると、完成日程の遅れを示唆する暫定情報はエンジニアリング・資材調達・建設(EPC)契約者であるウェスチングハウス(WH)社とシカゴ・ブリッジ&アイアン社から、今月に入って伝えられた。遅れに伴うコスト見積は未だ提示されておらず、スキャナ社は「遅れを食い止めるために可能な努力をまったく反映していないし、当社としては受け入れられない」と言明。改定版でWH社らと合意に達することができた場合は、日程変更やコストの上限引き上げなどの修正についてサウスカロライナ州公益事業委員会に許可申請する必要があると見られている。


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