バラカ3号機が正式着工 UAEの導入計画、順調に進展

アラブ首長国連邦(UAE)の首長国原子力会社(ENEC)は9月24日、アブダビ首長国の西部、ルワイスの西南西約50kmに位置するバラカ原子力発電所建設サイトで3号機の原子炉建屋部分のコンクリート打設を実施したと発表した。同連邦初の原子炉となる1、2号機の建設作業が2017年と18年の完成を目標に順調に進展中なのに加え、3号機も計画どおり19年にも営業運転を開始する。

ENECは9月15日付けで連邦原子力規制庁(FANR)から3、4号機の建設許可を取得。24日の着工記念式にはENECのほかに、建設工事を受注した韓国電力公社(KEPCO)とその企業連合幹部らが出席した。制限付き建設許可の下でこれまで進めていた地盤の掘削や貧配合コンクリートの打設、防水加工、鉄筋の敷設などの準備作業に続き、差し当たり1494立方メートルのコンクリートを原子炉建屋のベースマット構造部分に流し込んだとしている。

UAEは2009年12月、出力140万kWの韓国製PWR(APR1400)4基の建設を約200億ドルでKEPCOの企業連合に発注。完成後は追加の200億ドルで原子炉の運転支援、機器の取替、および検査にいたるまで、韓国チームが60年間、UAEに協力することになる。

2020年までに4基すべてが完成すれば、UAEの電力需要の約25%をこれらで賄えるとともに、温室効果ガスの排出量も年間1200万トン削減することが可能になる見通しだ。


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