報告努力で不信払拭 田中規制委員長 日本の経験共有へ

田中俊一・規制委員長は、22日にIAEA総会会場付近で行われた記者会見(=写真)で、今総会での福島発電所事故への各国からの反応について「いろいろな問題への対策が着実に進んでおり、落ち着いて見ていただいている」とし、IAEAへ毎週報告をするなど日本側の努力もあり、不信感をかなり払拭できたとした。

田中委員長は、ドイツ在ウィーン国際機関代表部大使公邸で開催されたドイツ主催の国際原子力規制者会議(INRA)に出席。他に米国、英国、フランス、ドイツ、カナダ、スペイン、スウェーデン、韓国と計9か国の規制機関のトップが参加し、世界の原子力規制に関わる幅広い議論が交わされた。

また、会期中に天野IAEA事務局長、マグウッドOECD/NEA事務局長、メザーブ国際アドバイザーとの意見交換を行ったほか、UAEなどの規制当局と会合を実施した。また、トルコ、ドイツ、ベトナム、リトアニアの4か国の原子力規制当局との間では、情報交換等の協力に関する覚書に署名した。

原子力発電所の導入をめざすリトアニアとトルコから安全について日本の経験を共有したいと求められたほか、韓国の原子炉を建設中のUAEでも日本の情報を知りたいという意思が示された。


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