MOX製造工場の建設承認を延長 米規制委

米原子力規制委員会(NRC)は13日、米エネルギー省(DOE)がサウスカロライナ州サバンナリバー・サイトで建設しているウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料製造工場(MFFF)の建設承認(CA)を2025年3月末まで10年延長することを許可した。工事を請け負ったショー・アレバMOXサービス社の作業進捗率は現在60%。現行のCAが来年3月末で満了してしまうため、残りの作業を終える追加の時間が必要になったためと説明している。

NRCは2005年3月末にCAを発給していたが、MFFFが着工したのはその2年後。また、ここ数年間に議会から充当された建設予算は必要な額よりも低く、要件の高い資機材や有資格の請負業者と作業員の不足は機器の搬入遅延と作業期間の長期化につながったとして、MOXサービス社は今年5月にCAの延長を要請していた。

NRCは10月23日付けでCAを延長した場合の環境影響評価の結果を連邦官報に掲載しており、その中で「CAの延長で重大な環境影響が及ぶことはない」と明言。MOXサービス社が提示した延長要請理由は妥当との判断を下した。

また、緊急用発電機建屋の設置など、完成までに残っている重要作業を例示。その上で、必要なのはこれらを完了する時間であり、作業活動の拡大を意図したものではない点を強調している。


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