Cs吸着微粒子 分布明らかに 東大・JAEA

東京大学と日本原子力研究開発機構の研究グループは10日、電子顕微鏡技術を用いて、福島の放射能で汚染された土壌中の放射性セシウムを吸着している微粒子を特定するとともに、その微粒子中の放射性セシウムの分布を明らかにしたと発表した。

研究グループは、12年末に飯舘村と浪江町の境界付近で採取した土壌について、放射線の照射によって感光する記録媒体を使い放射性物質の分布を調べるイメージングプレートオートラジオグラフィーと呼ばれる手法や、様々な電子顕微鏡技術を駆使し、放射性セシウムを固定している多くの微粒子を解析した。

実験では、数十マイクロmの土壌微粒子の中から、放射性微粒子を特定し、これらを解析した結果、放射性セシウムは、福島県東部の表層・土壌に大量に存在する風化黒雲母と呼ばれる鉱物粒子に多く固定されていることが判明した。さらに、この鉱物中に均一に分布していることが明らかとなった。


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