8割以上が改善の取組を評価 福島第一 作業員への労働環境アンケート

東京電力は11月27日、福島第一原子力発電所の作業員を対象に実施した労働環境改善に向けたアンケート調査の結果を発表した。同社社員を除く全作業員に調査票を配布し、約7割の4587人から回答を得た。

調査結果によると、これまでの労働環境改善の各種取組に対しては、いずれも8割以上の作業員が「良い」、「まあ良い」と、評価する回答だった。また、現在の労働環境については、いずれの質問項目とも、前回調査(13年12月公表)より、「良い」と評価している割合が増えており、「良い」と「まあ良い」の合計でみると、「入退域管理施設の使いやすさ」が77%(前回調査67%)、「健康管理面での対策」が90%(同81%)、「休憩所の使いやすさ」が70%(同58%)、「構内の作業現場の環境」が69%(同44%)、「福島第一での食事環境」が58%(同40%)などとなっている。

一方で、これら労働環境に関する質問で、「良くない」、「あまり良くない」と回答した者の意見では、「構内駐車場が少ない」、「入退域管理施設のロッカーの数が足りない」、「バスの本数が足りない・混雑している」、「休憩所が狭い」、「構内の道路の整備が悪い」、「全面マスクで見にくい・声が聞こえづらい」、「弁当を買って持ち込まないと食事ができない」、「食事のごみを捨てる場所がない」などがあげられていた。

また、福島第一で働くことへのやりがいに関しては、「感じている」と「まあ感じている」の回答が、合わせて47.4%で、その理由については、「福島復興・廃炉のため」が最も多かった。一方、「あまり感じていない」と「感じていない」が合わせて14.2%、「どちらともいえない」が30.4%だった。福島第一で働くことへの不安に関しては、「不安を感じていない」が49.7%、「不安を感じている」が43.7%、家族からの不安に関しては、「不安に思われていない」が37.2%、「不安に思われている」が55.1%で、いずれも不安の理由としては、「被ばくによる健康への影響」が最も多かった。


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