ACP1000が国際審査をパス 中国

中国核工業集団公司(CNNC)は5日、独自ブランドとして開発した第3世代設計のACP1000が、国際原子力機関(IAEA)の包括的原子炉安全審査(GRSR)を無事にパスしたと発表した。

GRSRは認可段階に達していない新設計の安全性をIAEAが加盟国からの要請により評価するサービスで、主にIAEAの安全基準に対する当該設計文書の完全度や包括性をチェック。ACP1000については昨年12月にGRSRの実施で両者が合意し、今年5月の初会合を皮切りにウィーンのIAEA本部で複数回の専門家会合が開催されていた。

CNNCの発表によると、IAEA専門家チームは4日〜5日の会合で同設計が安全かつ信頼性があり、IAEAの安全基準を満たしていると評価。同設計と中国広核集団有限公司(CGN)が開発したACPR1000+設計の融合により、中国が第3世代の輸出用重要設計と位置付ける「華龍1号」の全体設計が完成したことから、今回のACP1000の評価は華龍1号の合理化と改善、国際市場での競争力強化に役立つとした。

華龍1号では動的と静的な概念を組み合わせた安全系や二重の格納容器を採用。その安全性と性能の指標は国際的な第3世代炉の技術レベルに達したとしている。


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