原子力委、新体制で始動 山口科技相 「羅針盤としての役割」期待

6月に一部が改正された原子力委員会設置法の施行後初の原子力委員会が16日、開催された。同日の国会同意人事で再任された岡芳明委員長、阿部信泰委員、中西友子委員による新体制でのスタートとなったが、実質的にはすでに3人で運営している。岡委員長は、委員長代理に引き続き阿部委員を指名した。

山口俊一科学技術政策担当大臣は委員会冒頭で挨拶し、今後の原子力委員会に対し「羅針盤としての役割」を期待するとし、原子力に対する国民の信頼回復をめざし今後の研究開発と利用に向けて、まず各省庁が原子力利用を実施していく上での「基本的考え方」の取りまとめに早急に着手することを求めた。

岡委員長は、所信表明として(1)東電福島事故に係る対応(2)安価で安定したエネルギー供給とエネルギー自給率の向上(3)原子力分野における研究開発や原子力人材の確保・育成(4)原子力に対する国民の理解と協力(5)日本の優れた技術や事故経験等を活用し原子力分野で世界を牽引――を基本認識として十分に考慮し、必要な検討・取組を進めるとした。

委員会後、岡委員長は「基本的考え方」を2015年度末までに取りまとめる意向を示した。


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