アレバCEOクノル氏就任 仏社が新体制

仏アレバ社は8日に株主総会を開催し、新たに設置した取締役会の会長にP.バラン氏(62)、また、先月死去したL.ウルセル最高経営責任者(CEO)の後任にP.クノル氏(45)が就任したと発表した。

総会では12月に公表していた企業統治体制改革案どおり、従来の監査役会と執行役会を1つの取締役会に統合するとともに、同取締役会のメンバーとしてバラン氏とクノル氏、および仏原子力・代替エネルギー庁(CEA)を退任予定のB.ビゴ長官を含めた8名を承認。このほか、仏政府を代表する1名と従業員が選出した3名も取締役に就任している。

また、同取締役会の下には(1)戦略・投資(2)会計監査・倫理(3)人事・給与(4)製品ライフサイクル終了時の義務事項監視――を担当する4委員会を設置。取締役会をサポートしていくことになった。

バラン氏は理工系エリート養成高等教育機関であるエコール・ポリテクニークと、工学分野の技術者を育成するパリ国立高等鉱業学校を卒業。1978年から欧州最大の金属素材メーカーであるペシネ・グループで副社長や執行役員などを務めた後、03年に英国とオランダの鉄鋼会社であるコラス社の最高執行責任者(COO)に就任。06年から08年までは欧州鉄鋼協会会長、09年から14年まではプジョー・シトロエン社の会長を務めていた。

クノル氏も学歴はバラン氏と同じ。政府関係機関での勤務を経て2000年にコジェマ社の部長職に就任した。同社の再処理事業本部長や、フィンランドのオルキルオト3号機建設プロジェクト責任者等を務めた後、09年にアレバNP社のCOOに就任。11年にはアレバ社COO兼執行役会メンバーとなっていた。

仏国ではこのほか、大統領府が6日、仏原子力・代替エネルギー庁(CEA)の次期長官としてD.ベルベルド氏を任命する方針を表明した。

現職のB.ビゴ長官は今月中に退任予定で、ITER(国際熱核融合実験炉)機構・機構長への就任が内定している。


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