2017年までに独立の冷却機能 スウェーデンが行動計画を改定

スウェーデン放射線安全庁(SSM)は12月30日、福島第一原発事故後に作成した国内原発の安全性改善行動計画の改定版を欧州連合(EU)の原子力規制者グループ(ENSREG)に提出した。

ストレス・テスト実施直後に提出したオリジナルの行動計画に、独立の炉心冷却機能を2017年末までに国内の原子炉すべてに導入するよう要求するなどの改定を加えた内容。スウェーデンにおけるこのような動きも含め、ENSREGが4月に開催予定のワークショップでは、EU加盟各国における安全性改善対策の進展状況が報告されることになっている。

福島第一原発事故後、EUは原子力発電所を保有する域内すべての加盟国に全体的な安全レベルの向上対策をまとめた行動計画を策定させる方針を決定した。同事故からの教訓に基づいて改善点を調査・特定するのが目的で、SSMは2012年12月、全4章で構成される最初の国家行動計画をENSREGに提出。この中では緊急に実施する必要がある対策から実施内容が複雑なものまで、完了期限を13年末、14年末、15年末の3区分に分けて示していた。今回の改定版では新たに第5章を追加し、行動計画のこれまでの実施進展状況と2013年のワークショップ後に改定した部分について説明している。

それによると、独立の機能導入により炉心冷却の信頼性を高める必要性は、2000年代初頭のスウェーデンの原子力規制の中ですでに認識されていた。このシステムの目的は、過酷事故に伴う全電源喪失時に格納容器外部に設置した貯水槽から24時間以上、冷却水を圧力容器内に追加するというもの。水の汲み上げに使う駆動機構は原子炉防護システムから切り離されていなければならず、別個の供給電力を使うのが要件だ。

原子力発電検査局(SKI)は09年にこのような機能の導入に関する徹底調査を終えた後、福島第一原発事故を受けて内容をさらに更新。国内の原子炉10基に2020年末までに設計要件を完全に満たしたシステムの設置を要求するとした。

ただし設置作業の複雑さを勘案し、12月15日の決定では、17年末までの暫定対策として既存ガスタービンの改良、可動式機器や電力供給経路、および接続点の追加配備といった緊急時の電力供給強化策で同様の機能を全原子炉に導入するよう要求。事業者達はこの暫定的な解決策を部分的、あるいは全体的に適用するか選択することが可能だとしている。


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