エネ調 省エネ対策で企業よりヒア 長期需給見通し、2回目

総合資源エネルギー調査会の長期エネルギー需給見通し小委員会(委員長=坂根正弘・小松製作所相談役)は13日、第2回会合を開き、省エネルギーについて、同調査会下の小委員会から報告を受けるとともに、企業による取組状況のヒアリングを行い、委員からの意見を求めるなどした。

会合ではまず、資源エネルギー庁が、エネルギー需要見通しの枠組みについて説明し、人口やGDPなどの経済水準に「エネルギー消費原単位」を掛け合わせて算出される「最終エネルギー消費」に対し、どの程度の「省エネ効果」が可能かとして、議論に先鞭を付けた。

これを受け、シャープが、液晶ディスプレイ・モジュールを生産する亀山工場(三重県)の省エネ活動を紹介し、11年の東日本大震災に伴う稼働率低下で、大幅に悪化したエネルギー原単位が、空調の効率化や照明のLED化他、5つの省エネ対策により、09年のレベルにまで回復したことを述べ、他社他業種へ展開する場合のポイントを指摘するなどした。

また、業務部門建物関連でアズビルが、「BEMS」(Building Energy Management System)などを活用した省エネ手法を紹介した。

これを受け、委員からは、中小企業による取組の限界を訴える声があり、坂根委員長は、電力料金との関係にも触れながら、鋳物工場などの電力多消費型産業で、どこまで省エネを図れるか検討する必要があると述べた。


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