アトーチャ2定格出力に到達 アルゼンチン

アルゼンチン政府は18日、同国3基目の原子炉として昨年6月に初めて臨界条件を達成したアトーチャ2号機(PHWR、74.5万kW)が定格出力に到達したと発表した。記念式典に出席したC.フェルナンデス・デ・キルチネル大統領は、原子力計画によって同国はエネルギーなどの資源戦略で自立するまでに発展したと称賛。同炉によって原子力の発電シェアは7%から10%に増加するとともに、年間4億ドルもの燃料輸入費が節約可能になると指摘している。

首都ブエノスアイレスの北西115kmに位置するアトーチャ原発では1982年に2号機が着工したものの、資金難により建設作業が94年に中断。2003年に現大統領の亡夫であるN.キルチネル前大統領が、国家的な原子力開発計画の推進を提唱したのを機に07年に同炉の作業が再開した。こうした経緯から、同炉は昨年から「N.キルチネル原発」とも呼称されている。

現大統領によると、今や同国の原子力関連企業は129社を数え、若手技術者620名を含む原子力部門の新たな専門要員は5220名にのぼる。2003年当時に3000名だった原子力産業界の労働者数も、現在は8220名と174%増加した。

大統領はまた、電源をガスなど火力一つに頼るのではなく、多様化する重要性に言及。中国からの投資を得て、新たに70万kW級の重水炉と100万kW級の軽水炉を建設する計画があるとした。アルゼンチンでは原子力と水力は補完電源という位置付けだが、同大統領は安さとクリーンさ、医学利用等の点から原子力に一層重点を置くべきとの考えを表明している。


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