インドの軽水炉に燃料供給 露TVEL社

ロシアのロスアトム社傘下の原子燃料製造企業であるTVEL社は3日、インドで唯一のBWRであるタラプール原子力発電所1、2号機(各16万kW、GE社製)用に、濃縮ウラン燃料ペレットを供給する契約をインド原子力省(DAE)と締結した。契約量と金額は明らかにしていない。

インドでは昨年末、ロシアが供給したクダンクラム1号機(PWR)が同国初のPWRとして営業運転を開始したが、それまではタラプール1、2号機以外のすべてが加圧重水炉だった。ロシアはすでに2000年から同原発用の燃料関係機器をインドに供給。今回の契約により、TVEL社はモスクワにある傘下のエレマシ工場で燃料ペレットを製造し、インドのハイデラバードにある燃料集合体製造施設に向けて、年内に複数回の出荷を行う計画だ。

TVEL社はまた、DAEとの協力の一環としてクダンクラム原子力発電所1、2号機(各100万kW)にも、全ての運転期間中に使用する燃料を供給する予定。さらには、PHWRが6基稼働するラジャスタン原子力発電所にも、二酸化天然ウランの燃料ペレットおよび関係機器を供給するとしている。

2014年以降に同社が外国企業と結んだ新規の燃料供給契約は総額30億ドルを上回るとともに、今後10年間の受注残高は100億ドル規模を維持。昨年取得した供給契約としては、ハンガリー、スロバキア、フィンランドの商業炉、およびオランダとチェコ、ウズベキスタンの研究炉用があったとしている。


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