富士山噴火にも言及 規制委 中部電社長と意見交換

原子力規制委員会は18日、中部電力の水野明久社長らと公開の場で意見交換を行った。

中部電力からは、東海地震を想定した対策工事や、01年の浜岡1号機事故を踏まえた技術伝承、情報共有・発信における様々な改善など、これまでの安全性向上の取組が紹介された。また、安全文化醸成に関し、リスクマネジメントの強化を、技術力を「前輪」、士気を「後輪」、コンプライアンスを「フレーム」とする自転車が、コミュニケーションという「道路」を、原子力安全という「目的地」に向けて進むことに例えて説明した。

これに対し、委員からは、自然災害対策では富士山噴火の想定、現場の士気に関連して従事者の「マイプラント」意識などについて質問があった。規制制度の改善に関しては、更田豊志委員が、強い規制当局を求めている米国事業者の考え方を述べたのに対し、水野社長は、規制側とも議論しながら安全性を高めていく意識を持つ必要を主張するなどした。

意見交換終了後、記者団のインタビューに応じた水野社長は、浜岡原子力発電所の自然災害に関する危機感について、「地震は必ず来るという前提で考えてきた。自然に対しては謙虚な姿勢で」などと応えた。


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