濃縮工場拡張で環境影響評価 米規制委

URENCO社が米ニューメキシコ州のウラン濃縮工場関連で申請していた濃縮能力の拡張と濃縮プロセスの変更等に対し、米原子力規制委員会(NRC)は19日、「申請内容が住民環境の質に大きな影響を及ぼすことはない」との簡易環境評価(EA)結果を連邦官報に掲載した。

これにより、NRCはこの件に関する環境影響声明書案(DEIS)の作成や、DEISへのコメント募集を行う必要はないとの判断を下している。

欧州の大手濃縮企業URENCO社の米国法人であるUUSA社は、2010年からニューメキシコ州ユーニスで200トンSWU/年の遠心分離法濃縮工場の操業を開始。徐々に拡張工事を進め、昨年4月の濃縮能力は3700トンSWU/年に到達していた。

最終的な開発規模は当初5700トンSWU/年が目標だったが、12年11月に同社は1万トンSWU/年に拡張する認可修正要請(LAR)をNRCに提出。また14年5月には、濃縮プロセスにおいて原料物質(フィード)の天然ウランをウラン含有量の高い劣化ウラン(U235が0.4wt%)に変更、およびUUSA社による天然ウランと劣化ウランの所持量上限を現在の13万6000トンから25万1000トンに、U235の所持量も545トンから2180トンに変更する認可修正を申請していた。


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