スイス、深地層処分の候補地2エリアに絞る

2015年2月5日

 スイスで放射性廃棄物の処分事業を担当する放射性廃棄物管理共同組合(NAGRA)は1月30日、使用済み燃料など高レベル放射性廃棄物(HLW)と低中レベル廃棄物(L/ILW)両方の深地層処分場建設要件を最も満たした候補地として、チューリッヒ北東部とジュラ東部の2エリアに絞り込み、これらに対して立地選定プログラム・第三段階で予定されている詳細調査の実施を提案した。
 スイスではHLWとL/ILWすべてを深地層処分する方針で、発電事業者と連邦政府は改正原子力法に従い、NAGRAを設立した。NAGRAは2008年に三段階で構成される立地選定プログラムを策定し、11年11月までの第一段階で6つの候補エリアを連邦政府に提案。現在の第二段階では候補地を高レベル用と低中レベル用で各2か所に絞り込むため、スイス連邦原子力安全検査局(ENSI)の定めた安全要件に沿って、各エリアの安全性を純粋に科学技術的な基準で詳細に比較していた。【後略】
(2月5日付号掲載)