中国初のCAP1400でタービン建屋のコンクリート打設
中国国家核電技術公司(SNPTC)は4月25日、山東省・栄成で同国初のCAP1400となる実証炉のタービン建屋部分のコンクリート打設を開始した。合計4,019立方メートルのコンクリートを53時間かけて建屋の基盤部に投入する計画で、最終承認待ちの原子炉建屋用打設に先立つ試行という扱い。本格着工に向け、建設準備作業は最終段階に入っている。CAP1400はウェスチングハウス(WH)社製AP1000をベースに、出力を140万kWに拡大して開発した第3世代のPWRで、中国が知的財産権を保有。第3世代炉の技術導入・国産化を担当するSNPTCの上海核工程研究設計院(SNERDI)が中心となって開発を進めており、国内での建設のみならず輸出も視野に入れている。栄成で建設する実証炉2基の見込み投資額は423億元で、2019年頃の完成を目指している。
SNPTCはこのほか、4月23日に浙江省・三門原子力発電所建設サイトで2号機(125万kW)の最初の蒸気発生器(SG)据え付けが完了したと発表した。同サイトで建設中の1、2号機はともにWH社製AP1000で、作業が先行する同1号機は世界初のAP1000として2016年に完成する見通し。1号機のSGは韓国の斗山重工業が製造する一方、2号機用は上海電気が製造したとしている。同サイトでは3、4号機としてさらに2基のAP1000建設を計画中だが、中国ではこれに加えて山東省・海陽でも同様に2基のAP1000が建設中、もう2基が計画中となっている。