英国:ドーンレイの新しい低レベル廃棄物貯蔵所で廃棄物の受入開始

2015年5月21日

 

©DSRL

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  英国スコットランド北部にあるドーンレイの高速炉・再処理施設サイトで、同サイトの環境復旧計画用に建設された新しい低レベル放射性廃棄物(LLW)貯蔵所に最初のLLWが埋設された。同サイトの廃止措置事業を運営管理するドーンレイ・サイト復旧会社(DSRL)が5月19日に発表したもので、これにより同貯蔵所における実質的な操業が始まったとしている。
 
  ドーンレイ・サイトには閉鎖済みの高速実験炉(DFR)や高速原型炉(PFR)、材料実験炉(DMTR)、再処理工場などの燃料サイクル施設が多数残存しており、2036年までにサイト環境を除染・復旧させる計画が進行中。これまでの研究開発活動から出たLLWとサイト施設の廃止措置活動で生じるLLWを処分するため、DSRLは2009年に6つのLLW貯蔵所を建設する許可を取得した。グラハム建設への作業委託により、昨年5月に第1フェーズの貯蔵所2つが完成した後、DSRLは不活性廃棄物を使ってコンテナの隙間充填プロセスをスコットランド環境防護庁(SEPA)に実証。今年4月24日には廃棄物封入プラントでコンテナへのLLWと充填剤の封入を開始していた。

  第2フェーズとしてDSRLは、施設の廃止措置活動から出るLLW用に2つの貯蔵所を2020年までに建設する必要があるとしたものの、サイト全体の復旧計画の項目範囲内で作業を進める方針。また、第3フェーズの貯蔵所の建設・操業に備えて、LLWの発生率や総量を継続的に評価していくとしている。