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イタリア議会で原子力への復帰法案が可決

2009年7月23日

 イタリアのC.スカヨラ経済発展相は9日、イタリアに原子力発電復活への道筋を開く法案が上院で承認され、議会として正式に可決したことを自身のウェブ・サイト上で発表した。イタリアはチェルノブイリ事故翌年(1987年)の国民投票で脱原子力政策を採択して以来、国内ですでに閉鎖していた一基に続き、稼働中だった原子炉三基をすべて閉鎖するなど徹底した脱原子力政策を遂行したが、EU内で三番目に高い電気料金や、世界最大の化石燃料輸入率などに対処するため、原子炉全廃後、約20年を経てついに正式に原子力ルネッサンスを迎えることになった。

 今回承認された法案の「原子力発電への復帰」と題した部分では、政府が六か月以内に新たな原子力発電所建設候補地を選定するほか、放射性廃棄物の管理基準や建設計画で影響を受ける住民への補償方法を策定することが明記された。

 スカヨラ経済発展相の見通しでは、2013年にも最初の原子炉の基礎掘削を開始し、その5年後を目処に運転を開始したい考え。ただし、課題も山積しており、地元紙によると法案成立に反対していた環境派政党議員らは受入れ自治体探しの難しさを指摘したほか、「四基の建設費用は200億?250億ユーロと見積もられ、経済的にも環境的にも暴挙だ」と述べたと伝えられている。

イタリア議会で原子力への復帰法案が可決