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(米国)デービス・ベッセ、7月に運転再開へ

2010年6月17日

ファースト・エナジー社所有のデービス・ベッセ原子力発電所(=写真)は、圧力容器上蓋にある制御棒駆動装置(CRDM)ノズル部分の修復が完了し、7月には運転再開の模様である。しかし、今後、これまでよりも低い炉心温度で、しかも運転サイクルを短縮して、運転しなければならない。


今年初め、同原子力発電所の定期燃料交換・保守の停止の際、複数のCRDMノズル部の周辺でクラックの兆候が発見されたことから、ファースト・エナジー原子力運転会社(Fenoc)は、広範な調査をしたうえで、圧力容器上蓋を貫通する69ヶ所のノズルのうち24ヶ所において、ロボット溶接を含む承認された方法で修復したと発表した。


ノズルは、現在では応力亀裂を起こしやすいことが広く知られている材料が使用されている。Fenoc社の調査により、クラックは炉心頂部の温度上昇により促進されることが示されたことから、同社は、燃料集合体の配置の組み替えと運転サイクルの短縮により炉内温度を低く保つことにしている。今後、ノズルについては、2012年の計画停止時に徹底的な検査と試験を実施する。最終的には、2014年に、クラックに強い他の合金製のノズルを備えた圧力容器上蓋に取替える予定である。


運転再開に向けて、圧力容器上蓋の据付、燃料集合体の再装荷のほか再開に向けてのテストを実施することになる。米国原子力規制委員会(NRC)特別調査チームは、今回のノズル修理に関しモニターを続行中である。


デービス・ベッセ原子力発電所(PWR、87.7万kW)は、従業員による検査ミスの隠蔽のあと、CRDMノズルに重大なクラックが発見され、2002年に圧力容器上蓋を取り替えた。2003年以降、NRCは、米国のすべてのPWR運転事業者に対して、同様の問題が発生していないか調査するよう命じていたが、すでに米国内でいくつかの圧力容器上蓋の取替えを実施、他の原子力発電所も取替えを計画中である。


(2010年6月7日付WNN)


(原産協会・国際部まとめ)

(米国)デービス・ベッセ、7月に運転再開へ