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国際的な安全専門家16名が声明 事故の再発防止で勧告

2011年4月22日

TMI事故発生当時、米原子力規制委員会(NRC)から派遣されて拡大を防いだH.デントン元局長など、世界でも著名な原子力安全規制の専門家16名はこのほど、福島第一原発事故を受けて原子力発電所の過酷事故に関する声明文「ネバー・アゲイン」を発表し、規制権限を有する新たな国際機関の設立など、同種の事故再発防止に向けた方策を勧告した。


原子力安全確保のために不可欠と考えられる目標について、これら16名がパリで協議した結果をまとめたもので、後日、国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長に提出されている(原文と全訳文および16名のリストは原産協会ウェブサイトを参照)。


長年にわたり原子炉の研究開発や設計、安全規制に携わってきた16名はまず、TMIとチェルノブイリという二大事故について、被害の程度や主な原因、得られた教訓などを解説。その後の過酷事故防止対策として、静的安全系の開発や確率論的安全評価の改善が進み、国際安全条約を基盤とする原子力安全体制が整備されたことなどに触れた。


こうした努力により過去の物となりつつあった過酷事故がなぜ、再び福島で起きたかについては、「史上希に見る巨大地震プラス歴史的な大津波が全電源を喪失させるという、低確率事象があり得ない形で同時発生することが、福島のサイトと設計では十分考慮されていなかった」と指摘。設計が国内外の安全基準を満たしているだけで満足してしまうのではなく、行動で安全確保の努力を継続・強化していかねばならないと訴えた。